さてこの高梨山なんですが、国土地理院の地図だけでなく、民間地図会社の道路地図や観光地図にも山名と標高が記されている事が多いです(縮尺にもよります)。でも、実際の山を見るとそれほど目立った山ではありません。高梨山はその西側にある山(368m)から東へ延びる尾根、そこからポコッと頭を出した程度(20mほど)に盛り上がっているだけの山なのです。また、その延長線上の尾根で高梨山の東側には235.9mの山があるのですが、ともするとこちらの方を高梨山と間違えてしまうほどです(実際そういう観光案内板があった)。
なぜ高梨山がその東西にある山らしい山を差し置いて、目立たつような山でないのに地図に載っているのか不思議です。
山名由来から考えて、昔、鷹の巣があって狩猟用の鷹を捕るため、関係者以外立ち入り禁止!といった禁制の山であったために、あるいは、指ヶ浜など山の周辺に住む人にとって食料を得るとかの大事な生活の場であった山であったために、そんな重要な山であった事から山名がずっと残って地図にも載るものになっていったのかなと思うのですが、どうなんでしょう?
もひとつ女川の山の話を。
女川町の最高峰は石投(イシナゲ)山(456.7m)とされています。
石投山は女川町役場からほぼ真北に4q離れた石巻市との境界にあります。布を指でつまんで上に引っ張った時のような形(背の高いヒトデといった感じ)をしていて、女川町内では最も美しい姿をした山ではないかと思います。
指ヶ浜、高梨山の事を調べていて地図(国土地理院1:2万5千地形図)を見ていたら気付いたのですが、石投山の西北西1.5kmの所に石投山より高い山を発見しました。山名も三角点も、標高点もない山ですが、最高等高線は460mになっています。つまり、石投山より3.3m以上は高いという事になります。
実際の山をよく見た事がありませんので、どのような姿形をしているのか、地図からでしか想像はできませんが、この山の東側すぐの所に452mの標高点をもつ山がありますので、全体的には2つの峰からなる山で、南北に緩やかで、東西にに急峻な姿をした山なのではないかと思います。
地元ではちゃんと名前は付けられているかと思いますが、その名は地図には記される事はなく、標高もあらわされていないというのは悲しいものがあります。石投山に「女川町最高峰」の称号を奪われ、「かくれ最高峰」となってしまっている名無し山。何とか日の目を見せてやりたいものです。
ところで、石投山という名前は面白い山名だと思いませんか。山名の由来に何か伝説でもあってもおかしくないような感じなのですが…。
例えば…昔々、今の女川港の辺りは大きな沼でした。ある日、大雨で沼に流れてくる川の水で沼の水かさが増してしまい、沼のそばの田んぼや畑が水浸しになってしまいました。村人は困り果てていました。それを見た女川一の力持ちの大男が、みんなを助けてやろうと思いました。大男は沼を海につなげてしまおうと考えました。大男は土砂は南の方へと押しやり、石は北の方に放り投げました。こうやって水路ができて沼の水は海へと流れ、水はどんどん引いて行き、その水の流れの勢いで沼と海を隔てていた所が決壊し、入り江になってしまいました。大男が石を取り除いた所を石浜、土砂をどけてこんもりした山ができてそれがのちにその辺りを小乗(コノリ)というようになり、石を放り投げてできた山を石投山というようになりました。
なんて、これは全くの私の作り話ですよ。信じないで下さいよ。石投山にかかわる伝説とかは調べましたけどひとつもありませんでしたので。でもこの石投山という名前、伝説好きの私にはすごく魅力的な名前なんですけどね〜。
石投山の名前の由来なんですが、たぶん「ナゲ」は崩れた所、崖という意味の「ナグレ」からきていると思います。石の崩れた山というのが山名由来なのでしょう。ただ山の形を考えると「イシ」は「菱」ではないかと思いますし、また「美し(イシ)」のようにも思えます。牡鹿地方随一ともいえる秀麗な山容をしている山の名は、ここからきているといってもおかしくないように思えるからです。






